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コラム

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訪問介護における実地指導の注意点・指摘事項について

2021/09/17


厚労省の発表によると、2019年に何らかの問題で自治体から指定の取り消し・効力停止の処分を受けた介護サービス事業所は153件あったようです。
そのうち、33件は訪問介護事業所とどのサービスよりも多い件数となっています。

参考:介護サービス事業所に対する指導・監査結果の状況及び介護サービス事業者の業務管理体制の整備に関する届出・確認検査の状況

実地指導や監査において不正請求などを疑われないよう常に注意が必要です。
本コラムでは、各自治体により公表されている、訪問介護に関連する実地指導での指摘例や注意点をまとめました。 指摘されるポイントを理解し事業所運営にお役立てください。

実際の実地指導例


サービスの提供の記録

【事例】
・特記事項(利用者の状態の変化など)がない限り、記載されていなかった
・看護記録や温度板へのチェックのみの記録となっている
・介護保険サービスの提供記録と、併設の高齢者向け住宅におけるサービスの記録が区分されていない


→事業者はサービスを提供した際には、サービス提供日、提供した具体的なサービスの内容、利用者(入所者)の心身の状況等必要な事項を記録しなければならない。また、居宅サービス事業者にあっては、利用者からの申出があった場合には、文書の交付その他適切な方法により、その情報を利用者に対して提供しなければならない。


会計の区分

【事例】
・訪問介護と障害者自立支援事業の会計が区分されていなかった
・介護保険給付の対象である事業と、介護保険とは区分されるサービス事業との会計が区分されていなかった
・事業所ごとに会計が区分されていなかった


→事業者は、事業所ごとに経理を区分するとともに、当該事業所の事業の会計とその他事業の会計を区分しなければならない(特養の空床を利用した短期入所事業を除く)。


居宅サービス計画に沿ったサービスの提供、訪問介護計画の作成

【事例】
・居宅サービス計画とサービス提供記録が一致していない
・週1回の計画であるのに、恒常的に週2回提供されていた
・洗面、口腔ケア、食事介助の位置付けがないのに提供されていた


→指定訪問介護事業者は、居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画に沿った指定訪問介護を提供しなければならない。
訪問介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成しなければならない。


サービス提供の記録

【事例】
・保険給付外の自主事業により提供しているサービス内容についての記載が混 在している


→保険給付対象サービスとそれ以外のサービスの内容や所要時間の区分を明確に記録すること。


勤務体制の確保

【事例】
・月ごとの勤務表を作成していない
・登録ヘルパーの勤務時間が明確でない
・併設する高齢者向け住宅の業務に従事する勤務時間が区分されていない


→事業所ごとに、原則として月ごとの勤務表を作成し、日々の勤務時間、職種、常勤・非常勤の別、兼務関係等を明確にすること。
勤務体制の確保にあたっては、指定訪問介護事業所の従業者としての勤務時間と、高齢者向け住宅の従業者としての勤務時間とを、明確に区分すること。


特定事業所加算

【事例】
・訪問介護員ごとの研修計画を策定していない、(自主点検・過誤調整)
・重要事項説明書に緊急時の対応の記載が無い
・提供に当たっての留意事項の伝達を行わないまま実施(自主点検・過誤調整)
・訪問介護員等がサービス提供責任者に対してサービス提供終了後すべき報告
を数日分まとめて行っていた、記録が不十分であった


→※指摘事例多数。詳細は報酬告示等を確認のこと。人材要件を満たしているのみで算定可能であるわけではないことに注意!

特定事業所加算の要件の概略(詳細は告示、通知を確認)
(1)全ての訪問介護員等に対し、訪問介護員等毎に研修計画を作成し、実施
(2)
①利用者情報、サービス提供時の留意事項の伝達又は技術指導等の会議開催
②サービス提供責任者による利用者情報等の伝達・報告
(3)全ての訪問介護員等に対し、健康診断を定期的に実施
(4)緊急時対応方法を利用者に明示
(5)介護福祉士の割合が3割以上、又は介護福祉士、実務者研修・基礎研修課程・1級課程修了者が5割以上
(6)全サービス提供責任者が、実務経験3年以上の介護福祉士又は実務経験5年以上の実務者研修・基礎研修・1級課程修了者
(7)基準上の常勤サービス提供責任者が2人以下の事業所で、基準により配置すべき サービス提供責任者を常勤で配置し、かつ、基準を上回る常勤のサービス適用責任者を1人以上配置
(8)要介護4又は5の利用者、認知症日常生活自立度Ⅲ以上の利用者、喀痰吸引等が必要な利用者の占める割合が2割以上

特定事業所加算(Ⅰ):(1)~(6)及び(8)のいずれにも適合
特定事業所加算(Ⅱ):(1)~(4)のいずれにも適合し、かつ(5)又は(6)のいずれかに適合
特定事業所加算(Ⅲ):(1)~(4)及び(8)のいずれにも適合
特定事業所加算(Ⅳ):(2)~(4)及び(7)のいずれにも適合し、(8)につい てはその占める割合が6割以上

※特定事業所加算(Ⅴ)は(1)~(4)及び訪問介護員等の総数のうち、勤続年数7年以上の者の占める割合が30%以上であること、に適合


参考
https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2018022000128/files/o2-shitekijikou.pdf




【問題点】
訪問介護計画を作成する際に、アセスメントを行っていない。


→訪問介護計画を作成する際は、利用者の状況を把握・分析(アセスメント)し、サービスの提供によって解決すべき問題状況を明らかにしたうえで、計画を作成すること。


参考:
https://www.city.aomori.aomori.jp/shido-kansa/sangyo-koyou/jigyousya/fukushi-kaigo-jigyousya/kourefukushi-kaigo/03/documents/01kaigokijun.pdf




【問題点】
サービス提供責任者が訪問介護以外の事業の業務にも従事しており、常勤専従の要件を満たしていない。


→【指導事例】
サービス提供責任者は、訪問介護事業所に常勤し、事業所の業務に専従すること。


【問題点】
管理者が事業所と離れた場所にある他の事業所等の業務にも従事しており、常勤専従の要件を満たしていない。


→【指導事例】
管理者は、事業所に常勤し、その業務に専従すること。
※事業所の他の職務に従事する場合や、同一敷地内又は道路を隔てて隣接する等、特に当該事業所の管理業務に支障がないと認められる事業所等の職務に従事する場合には他事業所(有料老人ホームなど)の業務に従事することが可能。

参考
https://www.city.aomori.aomori.jp/shido-kansa/sangyo-koyou/jigyousya/fukushi-kaigo-jigyousya/kourefukushi-kaigo/03/documents/r01siryo04.pdf

突然の実地指導に慌てないためには普段からの対策が必要


上記のように実地指導を受けることによって、様々な指摘を受ける場合があります。
指摘された事項を改善するのはもちろんですが、大切なのは普段から指摘を受けないような体制を作っておくこと。
しかし、訪問介護事業所では日々の紙の記録が多く完璧な体制をすぐに作ることはかんたんではありません。

そういったことに備えるためには、訪問介護においては記録ソフトの導入が効果的です。

日々の記録を紙ではなく、スマートフォンで記録を取り、その情報はリアルタイムに連携。
シフト管理などとも連動するので、変更がある場合も紙やエクセルなどのようにいちいち書き換える手間もありません。
蓄積した情報はクラウドサーバーに保存され、いつでも帳票出力が可能です。

今後の実地指導に備えて、体制を整えてみてはいかがでしょうか?

実地指導も安心の訪問介護ソフトはこちら

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