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【訪問介護事業所で働く方必見!】冬に起こりやすい利用者のトラブルとその対策

利用者さんにとって、冬は急激な気温の変化で利用者の心臓に大きな負担をかける可能性があります。
また、空気の乾燥は命にかかわる感染症や手足の冷え・低体温症・関節痛などを引き起こすこともあるため、
ヘルパーはそのリスクを認識したうえで業務に従事する必要があります。

これらのリスクを介護職員が理解しておくことで、利用者さんとのトラブルを未然に防げますし、
なにより利用者さんの命を守ることもできます。
この記事では、冬に起きやすいトラブルやリスクについて、どのような対策を実施すれば良いかをまとめています。
ぜひ、最後までご一読下さい。

寒さが利用者の身体に与える影響


冬の寒さが本格的になるときに注意すべきことは、身体の冷えによる影響です。
冬の厳しい寒さは体温を下げ、免疫力の低下に繋がります。
加齢により免疫機能が衰えている利用者は、感染症にかかるリスクが高まる可能性があるため、
十分な注意と対策が必要です。
また、寒さによる身体の冷えは、血行不良を招き、肩こりや膝の痛みなどを誘発する可能性もあります。

さらに、冬の季節になると、ヒートショック(温度の急変による身体へのストレス)を起こす方が増加します。
ヒートショックに注意するべき場面としては以下の2点が例となりますが、特に血圧の急激な変動には注意が必要です。
・暖房の効いた暖かい部屋から寒いトイレや外出するとき
・寒い脱衣室から急に熱いお湯に浸かるとき


引用:政府広報オンライン「高齢者の事故に関するデータとアドバイス等」

冬に潜む4つのリスクと対策について


上記に記載したヒートショック以外にも冬に潜むリスクは様々あります。
今回は特に注意すべき4つのリスクと、対策を紹介します。

リスク1 感染症

冬の季節になると、寒さが増すことで空気が乾燥し、
インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなどが空気中に飛散しやすくなります。
最近はインフルエンザウイルスの流行が加速していることもあり、まだまだ感染症予防が重要になります。
また、気温が下がることで低体温になると、免疫力が低下し、
利用者は感染症にかかりやすくなるだけでなく、重症化するリスクが高まります。

対策

感染症の対策としては、手洗いうがいになります。
適宜手洗いうがいを実施し、外出時にはマスクの着用といった対策が有効になります。
そのため、利用者が適宜手洗いうがいを実施しているか介護職がしっかり確認し把握する事が大切です。

また、ウイルスが空気中に飛散しにくくするために、湿度管理も重要であるため、
常に室内の湿度が50~60%の状態を保てているか確認する必要があります。

リスク2 手足の冷え

手足の冷えの根本的な原因は血行不良になります。
血液は、全身の細胞が活動するために必要な酸素や栄養素などを運びながら、
不要になった二酸化炭素や老廃物などを回収していますが、
冷えによって血行が悪くなると、十分な酸素や栄養が行き渡らなくなったり、
老廃物がたまった状態が継続することで、正常な働きができなくなります。

対策

手足の冷えの対策としては、とにかく温めることが重要です。
冬の冷えは、手先や足先などの末端が冷えることが多いです。

そのため、室温を上げるだけでなく、入浴で身体を温めて血行を良くしたり、
適度に外に出て運動をしたり、日光を浴びて自律神経を整えることも重要です。
外出が難しい場合は、利用者と部屋を一緒に歩くだけでも、身体が温まりますので、効果的です。

リスク3 低体温症

低体温症とは、深部体温(脳や内臓など身体内部の温度)が下がる状態のことです。
寒冷な環境にさらされることによって発生したり悪化したりするため、 寒冷障害と呼ばれることもあります。

深部体温が35度を下回ると、意識障害やけいれん等を起こす可能性があり、
基礎疾患のある方や高齢者は重症化しやすいため注意が必要です。

対策

低体温症の対策としては、室温管理に気を配ることです。低体温症は急に発症することは少なく、
多くの場合は緩やかに進行する傾向があるため、気づきにくい特徴があります。
そのため、冬の時期には室温が低い状態をできるだけ作らないことが何よりの対策です。
利用者は、暖房費を節約するために室温を低めに設定することがありますが、
室温が20度以上を維持できているか介護職が確認することも重要です。

リスク4 関節痛

寒くなると発生しやすくなるのが肩、腰、膝の関節痛です。
関節は身体を動かすための組織で、それゆえに機械的な刺激を受けることが多く、炎症を起こしやすい部位です。
関節痛の痛みで歩くことが辛くなり、動くことを控える高齢者もいます。

対策

関節痛の対策としては、適度な運動になります。
肩や腰、膝の関節痛の主な原因は、血行不良によるものと、筋肉が冷えて硬直することで引き起こされます。
そのため、関節のまわりの腱や筋が張って痛んでいるときは、
お風呂などで温めてほぐし動かす事で、血行も良くなり痛みが和らぎます。
また、関節痛を患っている利用者がいた場合、「どこの部位が関節痛で、どう動かすと痛みがあるのか」などを
事業所内で情報共有することで、次回現場に入る介護職が関節痛の部位を温める等、連動したケアができます。

訪問介護事業所での情報共有の重要性について


ここまで冬に潜む4つのリスクと対策を紹介しましたが、それぞれの対策に共通する事項は、
利用者の状態変化環境変化に気を配ることの重要性です。
一方、一人の利用者に対し、継続して同じ介護職がサービスに入る事は多くありません。
そのため、別の介護職がサービスに入ることになっても、利用者の状態や環境の変化について事業所内で情報共有することが、 共通認識をもった利用者へのサービスに繋がります。
また、情報共有をすることで、サービスの質が上がり、トラブルに見舞われるリスクを減らすことができます。

情報共有×ICTの活用について


利用者の状態や環境の変化を事業所内で情報共有することが重要と述べてきましたが、
上記以外にも食事量やバイタルなど把握するべき情報は非常に多岐に渡ります。
それら多くの情報が簡単に記録でき、且つスムーズに事業所内で情報共有できる体制を作るには、
介護記録をICT化することがオススメです。

また、スムーズに事業所内で情報共有できる点だけでなく、
これらを通じ業務効率が上がる事で、空いた時間に別の業務を行える事もICT化のメリットです。
結果、本来力を入れるべき介護業務や営業活動等、
サービス品質の向上や売上に直結する業務に時間をかけられるようになります。

なお弊社では、Care-wingという訪問介護記録ソフトをご提供しております。
Care-wingは、利用者情報の共有だけでなく、介護職全員の動きもリアルタイムに確認できる機能など、
介護職の声を反映させながら、使いやすさにこだわった記録ソフトです。
ぜひ、お気軽に資料請求や「動いている画面を見てみたい」などのお問い合わせお待ちしています。



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