ICT化によって業務効率化と収益の向上につながりました
- 課題
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- ケアの質向上
- 人材採用・定着
- 業務効率化
- 残業時間の削減
導入企業様の情報
ヘルパー人数 | 551人(うち登録ヘルパー人数:36人) | 利用者人数 | 289人 |
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最高齢ヘルパーさんのご年齢 | 75歳 (取材当時) |
ICT導入のきっかけについて教えて下さい
事務作業の簡素化のためです。
おそらく多くの訪問介護事業所でも同様かと思いますが、月末月初になると介護記録の確認作業で忙しく、ミスが発生してしまうなど、大きな負担も発生していました。
また記録を回収するまでにタイムラグが発生するので、サービス状況が把握しづらく、情報共有をもっと密にできないかと考えていました。
介護記録ソフト「Care-wing」を選定した理由を教えて下さい
当社では2014年からCare-wingを導入していますが当時は比較できるほど他のソフトの選択肢がありませんでしたが、その時既に実装されていた機能で十分、これまで課題に思っていたことが解決できそうだと思ったからです。
ICT化をするとなったときの現場ヘルパーさん・サ責さんの反応はいかがでしたか
60代以上のヘルパーさんからは不安の声が上がっていましたが、音声入力もできるというのを聞いて、それであればできそうだということでチャレンジしてくれました。
導入にあたっての苦労・工夫されたことはありましたか
当時は全く周りにICTが普及していなかったため、ケアマネから利用者様のお宅に複写式の紙の記録が残らないということに対して少し不満のような声が出ました。そういった方々に対しては記録の写しを送ったり、こまめな情報共有を行ったりすることで、徐々にその不満もなくなってきました。
最近は地域でもICT化している事業所が増えてきているためか、そういったことは言われなくなりました。
また、今では国が主導してICT化の推進を行っていますが、当時は自治体からも初めは懸念を示されました。ですが、Care-wingであれば、紙よりも正確な入退室記録が担保できること等を話したことで理解していただくことができ、実地指導も問題なくクリアしております。
導入してよかったことはどんなことですか
業務効率化と収益の向上につながったことです。
導入前当時ですが、実績の確認作業が深夜に及ぶ事が何度かあり、スタッフの負担がかなり大きかったです。今は当日の実績は翌日には完了できているため、月末最終日にはすでに実績の集計ができている状態が取れています。
日々のシフト管理においても、Care-wing導入前はソフト上で組んだ予定を各ヘルパーさんへ電話連絡という方法を取っていましたが、導入後は予定を反映させて各自で確認してもらう方法に切り替えたことで連絡する手間も省け、事務作業の効率化に繋がりました。
また、サ責が本来の業務に集中できる体制が取れるようになり、より多くの利用者様を受け入れられるようになったことや、ケアマネからの信頼度があがったことで、利用者数も大幅に増えました。
規模の拡大に伴いヘルパーさんの待遇面を向上させることもでき、それが採用に繋がり、そして更に規模が拡大していくという好循環が生まれています。
導入前と導入後でヘルパーさんに変化はありましたか
もともとはスマホに不安感があったヘルパーさんも、申し送りやケアの履歴は全てスマホを使いこなして確認していただいています。情報共有がうまく取れるようになったのでヘルパーさんの中でも意識が変わってきてサービスの質も上がっていると感じます。
Care-wingをお使いいただく中で便利だと思う機能はなにかありますか
リアルタイムで各ヘルパーさんの動きが把握できるため、予定通りに訪問していない場合には連絡を取って必要な対応を取れる点です。また、導入当初と比べて様々な機能を実装してくださっていて、最近では機能が多過ぎて使いきれていません(笑)
アプリ上の項目などを必要に応じた設定にある程度自由に変更できる点も、使う側にとってはありがたいですね。
ICTの導入に躊躇されている方へ一言お願いします
経営面を考えても、ICTを活用してどんどん簡素化すれば、経費を抑制していくことにもつながります。
もともと介護業界はアナログな業界ではありますが、今後ICTがさらに普及していくことで、事業所間の連携の仕組みなども進んでいくと思っています。紙ベースの情報では転記の手間やコストなどもかかってしまいますが、データであればすぐさま情報共有が可能です。そういったことを加速させるためにも多くの事業所がICTに対応していってもらいたいと思っています。