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【訪問介護事業所必見】業務で個人スマホを使うことによるリスク

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訪問介護の現場では、スタッフが直行直帰するケースも多く、迅速な連絡手段として個人のスマートフォン(BYOD)を活用している事業所も少なくありません。

「使い慣れた端末で報告ができる」「緊急時にすぐ連絡が取れる」といった利便性は大きな魅力ですが、その便利さと引き換えに、事業所の管理が及ばない場所で「情報漏えいリスク」が潜んでいる可能性があります。

本コラムでは、業務において個人のスマートフォンを使用することによるリスクについて、詳しく解説します。

なぜ今、個人スマホの利用が問題なのか


介護現場の情報セキュリティにおいて、指針となるのが厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」です。 2024年の介護報酬改定に関連し、全ての介護事業所に「情報セキュリティの確保」が求められるようになりました。

訪問介護は、利用者さまの大切な情報を取り扱っていますが、個人スマホでは、このガイドラインが求める「ウイルス対策の更新状況」や「OSの脆弱性対策」を事業所側が把握・コントロールできないことが問題となります。

参考:医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html)

個人スマホ利用における5つの大きなリスク


紛失による物理的な漏えいリスク

移動が多い訪問介護では、移動中にスマホを置き忘れるリスクが常にあります。
個人の端末は、業務端末に比べてセキュリティ意識が低くなりがちです。
万が一、画面ロックが不十分な状態で紛失すれば、保存されている利用者の住所、連絡先、ケア状況などの個人情報がすべて第三者の目にさらされることになります。

また、もし紛失してしまった際、「会社がどこまで中身(写真や履歴)を調べていいのか」というプライバシーの問題が発生することもあります。

ウイルス感染・不正アクセスによる漏えいリスク

たとえば、プライベートでインストールした「不正アプリ」や「危険なサイトへのアクセス」が原因でウイルスに感染し、そこから社内ネットワークへ被害が広がる可能性もあります。

「公私混同」による過重労働と離職のリスク

個人のスマホを使用することで、サービス提供時間外でもケアマネジャーや家族からの連絡が入ってしまい、休日の精神的休息が妨げられることがあります。
「夜中もLINEが気になる」「休みの日も記録の修正を指示される」といった不満は、ただでさえ貴重な介護人材の離職を加速させる要因となってしまいます。

退職後のデータ保持と管理不能

意外と見落としがちなのが、スタッフの退職時です。
個人のスマホで業務連絡を行っていると、退職後も端末内に利用者の情報や写真が残ったままになります。
事業所側でそのデータを遠隔消去(リモートワイプ)することはできず、悪意がなくとも「情報が外に持ち出された状態」が続いてしまうのです。

業務の質バラつきが生じる

個人スマホの利用は、セキュリティ面だけでなく、実務の正確性や効率においても大きな支障をきたします。
たとえば、スタッフごとにより機種が異なることで、特定のOSで介護ソフトが動かなくなってしまったり、カメラ性能が低く、記録のために撮影した写真が不明瞭になってしまうといったトラブルが発生する可能性もあります。



今日からできる!リスク軽減のための対策


リスクをゼロにすることは難しくても、適切なルールと仕組みで最小限に抑えることは可能です。

法人スマホのリース・レンタル

一番のおすすめは、法人スマホをリース・レンタルすることです。
まず安全面において、MDM(端末管理システム)により、紛失時の遠隔ロックや業務外アプリの制限が可能です。利用者の住所や家族構成といった機密情報の漏洩リスクを物理的に遮断でき、退職時のデータ持ち出しも確実に防げます。

また、直行直帰が多い訪問介護では仕事の連絡が私生活を侵食しがちですが、支給端末なら「勤務外は電源を切りましょう」といったルール化が可能で、スタッフのメンタルヘルスを守ることにも繋がります。

何より、購入ではないため、1台あたり数万円する端末代を一括で支払う必要がありません。月額費用のみで導入できるため、キャッシュフローが安定します。

スマホの使用ルールの明確化

もし、すぐに法人スマホのレンタルが難しい状況でも、運用のルールを徹底するだけでもリスクを大幅に下げることはできます。
以下はあくまで一例ですが、皆さまの事業所の運営方法に沿ったルール作成を検討してみてもいいかもしれません。

  • パスワード・生体認証の必須化
  • 6桁以上のパスワードや指紋・顔認証を必ず設定させ、盗難・紛失時に第三者が中身を見られないようにする。

  • OSの適時アップデート
  • 「古いOSはウイルスにかかりやすい」ことを教育し、常に最新の状態へ更新することを義務付ける。

  • 「自動バックアップ」のオフ設定
  • iPhoneのiCloudやAndroidのGoogleフォトなど、個人のクラウドへ仕事の写真が自動で保存されないよう、設定を解除しておく。

業務用連絡ツールの導入

事業所内の連絡手段が「個人LINE」である場合、法人用にチャットツールに切り替えてみるのもいいでしょう。
個人LINEと業務用チャットツールを分けることで、「友人に利用者様の情報を送ってしまった…」といった誤送信リスクをなくすことができますし、業務用ツールは管理者がやり取りをログとして管理することもできます。

また、スタッフが退職した際にそのアカウントを停止すれば、退職後は過去のやり取りや利用者様の情報を一切閲覧できなくなるのも安心できるポイントです。

まとめ

個人情報を取り扱うことが多い介護業務においては、訪問介護での個人スマホ利用は、厚労省のガイドライン違反や情報漏えいだけでなく、機種差によるケアの質の低下も招きます。

しかし対策の本質は、利用者の安心を守ることと、万が一の際にスタッフを「加害者」にさせない仕組み作りです。ぜひ本コラムの内容が事業所運営のヒントになれば幸いです。

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