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2025年問題を見据えた ICTと訪問介護の関係性について


介護の現場でも浸透しつつある「ICT」という言葉。 現在、経済産業省や厚生労働省をはじめ、国や行政が積極的に
このICT活用を促しています。

全国の訪問介護事業所の約半数がICTを導入済み、もしくは導入予定であるという調査結果もあります。
スマホ世代の若い働き手にとって、ICT化しているというのは大きな強みになります。年配のヘルパーが多い事業所や、
業務効率に課題を抱えている事業所も、今後に備えて情報だけはしっかりとインプットしておきましょう。

1.ICT(アイシーティー)の概要


そもそもICTとは一体何を指すのでしょうか?

正式には、「information and communications technology」といい、その略称が「ICT」です。
「情報通信技術(デジタル情報を受発信する技術)」の意味になりますが、
最近では、とりわけ業務効率化を目的としたデジタル情報受発信のことをICTと呼ぶ風潮にあります。

訪問介護のICT化について分かりやすいのは、紙で運用されている介護記録(「伝票」「テレッサ」「訪問介護記録表」など)を電子化することです。

ここからは、この介護記録を電子化するツールをICTと定義し、様々な観点から解説していきます。

2.訪問介護事業所で出来るICTの例


訪問介護事業所でICTを導入した場合、以下のようなことを実現することができます。


  • 介護記録用紙が不要になる
  • データとして記録が残るため、紙の保管が不要になり保管場所に困らない
  • 記入漏れ、ズレがなくなり実地指導対策ができる
  • 月末の印鑑の貰い直しが不要になる
  • 実績を付ける”1立て”の作業を日々に分散できる
  • サ責のリモートワーク、ヘルパーの完全直行直帰でコロナ対策ができる
  • 申し送りやシフト調整等の情報共有が一元管理ができる など

上記すべてを解決できるソフトは多くありませんが、今の事業所の状況と照らし合わせて、運営上の課題を整理することで、
最低限必要な機能のソフトを選ぶことができ、無駄な費用を抑えながら業務が大幅に改善されるでしょう。

では、ICTを導入した事業所がどのような効果を得ることができたか確認してみましょう。

3.全国の事業所のICTツール導入効果


では実際ICTを導入するとどれくらいの費用対効果があるのでしょうか。
厚生労働省が調査した『介護現場におけるICTの利用促進』の令和3年度導入効果報告を参考に見てみましょう。

<ICT導入効果報告「感じている導入効果」>




引用:厚生労働省『介護現場におけるICTの利用促進』(令和3年度 導入効果報告より抜粋/https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-ict.html)

なんと、9割の事業所が「情報共有がしやすくなった」と回答しており、9割近い事業所が「事業所内の情報共有が円滑になった(話し合い時間の増等)」と回答しています。
また7割強の事業所が「支援の質の向上に活かせるようになった」とも回答しており、
ICTを活用したことで、業務効率化が進み、削減された時間を使いサービスの質向上が可能になったと読み取ることができます。

上記より、サービス以外の業務時間(間接業務・間接時間)が減ったことが分かりますが、その分浮いた時間をどのように活用されているのか、次の資料を見てみましょう。

<ICT導入効果報告「時間」>




※「1年目」は、令和3年度に導入支援を行った事業所からの回答、「2年目」は令和2年度に導入支援を行った事業所からの回答のデータです。
引用:厚生労働省『介護現場におけるICTの利用促進』(令和3年度 導入効果報告より抜粋/https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-ict.html)


5割の事業所が「利用者とコミュニケーションする時間」を増やせたと回答しており、中でも注目すべきは4割強の事業所が「職員の残業時間の削減」と回答しています。
また間接業務を削減することで、人材の育成や関係機関とのコミュニケーションもスムーズになっていることもわかります。

さて、ICTの活用は年配のヘルパーや機器の操作に不慣れな方には不安なところです。
現在、記録用紙の記入にどの位の時間が掛かっているのでしょうか?
次の資料でICT活用によって思いもよらぬ変化がわかりました。

<ICT導入効果報告 「文書」>




引用:厚生労働省『介護現場におけるICTの利用促進』(令和3年度 導入効果報告より抜粋/https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-ict.html)
なんと8割近い事業所が「記録に要する時間が削減された」「記録が充実した(読みやすさ、誤字脱字の減少、内容の充実)」と回答しています。
これはICTを活用することで、記入の手間を省きながら、必要な情報が記録出来ていることを意味しています。
どうしても手書きだと「筆跡によっては読み取れない」ものがあったり、「手書き自体が苦手で記録用紙を書くのに時間が掛かってしまう」方もいるかと思います。
ICTで記録した場合、筆跡によって読み取れないということもなくなるので、正確に必要な情報を残すことができるうえに、
手書きが苦手な方も音声入力や定例文を活用することで時間を短縮することができます。


<ICT導入効果報告のまとめ>


導入したほとんどの事業所が、紙にまつわる無駄な業務を削減し、利用者さんへのケアの時間を増やすことが出来たことになります。これは活用しない手はないでしょう。
介護請求ソフトのように、介護記録が電子化しているのが当たり前になる世の中はもう目前です。
実際に、既にICTを経験している人からは「もう紙には戻れない」という声も上がっています。

4.ICTツールの落とし穴


では、どういったICTツールを導入するのが良いのでしょうか。
実際にICTツールを導入して失敗したという訪問介護事業所の例を挙げていきます。

●ヘルパーが全く使いこなせなかった
サ責の業務負担を減らしたいがために導入したICTツールでしたが、ヘルパーが使いこなせず結局電子化することが出来なかった例です。 ログインIDやパスワードの管理に不慣れな方や、スマホでの文章入力に不慣れな方などには注意が必要です。

●コストの見積もりが甘かった
月額費用が安く、即決し失敗した例です。 ソフトの費用自体は安いものの、記録を取るための端末は別で契約しなければならず、 結果としてコスト高になってしまったという悪徳業者も存在するそうです。
しっかりとその業者のホームページや口コミなどを見て、信用できる会社かどうかを慎重に調べましょう。

●データ保管期間が短かった
介護記録は行政によって2~5年と一定期間を保管することが義務付けられていますが、記録ソフトの中にはデータの保管期間が 数か月と短いものもあります。 その場合はUSBやパソコン本体にダウンロードするなどして保管しておく必要があります。

5.介護の2025年問題を目の前に備えておきたいICT


「2025年問題」についてはご認識の方も多くいらっしゃるかと思いますが、2025年に日本人の4人に1人が75歳以上の後期高齢者となるという試算があります。
何が起きるかというと、労働力の不足(職員不足)と増加する福祉社会保障の負担増です。
そんな現実が差し迫る中、ICTの導入を迷う余地はないかもしれません。
今回取り上げた、「ICT活用による効果」にあるように、業務効率化をすることで人材定着や新たな利用者の受け入れに繋がる事例もあります。
管理者やサ責には多くの業務が舞い込んでいる現状の負担をICTによって軽減することができます。
導入時は多少のご苦労はあるかもしれませんが、運用が軌道に乗れば、ICTがあることが「特別」な事ではなく、「普通」になります。

私たちは10年以上「Care-wing介護の翼」という、記録システムで皆さんの業務のお手伝いをさせて頂いています。
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