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直行直帰制度の導入!介護現場が得られるメリットとは
直行直帰制度とは、介護スタッフが利用者の元に自宅から直接訪問し、介護サービス終了後に自宅へ帰る制度のことです。
事業所に立ち寄ってから利用者の元へ訪問するよりも時間を効率的に使うことができるため、直行直帰制度を取り入れている事業所も多くあります。今回は直行直帰制度から得られるメリットについてご紹介します。
直行直帰制度のメリット
直行直帰制度のメリットについてみていきましょう。
スタッフの時間や体力に余裕ができる
直行直帰制度における介護スタッフの最大限のメリットは、移動時間の削減によって拘束時間を減らせることです。
仕事で必要になる移動時間を短縮できることで介護スタッフは時間を有効活用することができるため、家事や育児などプライベートとの両立が叶う働き方が実現します。
時間や体力に余裕ができることで、介護スタッフには精神的な余裕も生まれ、利用者の満足度が高いサービスケアの提供にも期待できます。
人件費の削減ができる
移動時間を減らすことで介護スタッフの拘束時間を減らすことができれば、必然的に稼働時間も減り、人件費を削減できることも期待できます。
今まで移動にあてていた時間を利用者のケアや介護スタッフ同士の情報共有に割くこともできるため、介護サービスの品質は向上し、結果的に事業所の売上アップにもつながることが期待できます。
直行直帰制度のメリットに必要な注意点
直行直帰制度のメリットを最大限活かすためには、注意点をふまえることがポイントです。直行直帰制度の注意点をみていきましょう。
労働時間が不透明になる
直行直帰制度を導入するうえで懸念される点が、介護スタッフの労働状況が不透明になってしまうことです。
「介護スタッフが今どこで何をしているかわからない」という状況を回避するために、電話やメールでの連絡など、小まめにスケジュール確認をすることが求められ、訪問スタッフにも、勤怠管理するスタッフにも報告や確認のための手間が必要になります。
介護スタッフ間のコミュニケーションが不十分になる
介護では利用者の状態や介護ケアの記録など、利用者の生活に関わる情報を介護スタッフ間で共有していくことが求められます。
直行直帰の場合は、連携を取るべきほかの介護スタッフとのコミュニケーションを取る時間がなくなり、伝達ミスや共有もれ、勘違いなどヒューマンエラーも起こりやすくなるため、注意が必要です。
介護スタッフの自己管理能力が必要になる
直行直帰制度は、訪問する時間や情報の管理など、介護スタッフ自身の自己管理能力が必須となります。
そのため、直行直帰制度を導入する際は事業所内でのルールを定め、介護スタッフにしっかりと共有することが大切です。事前に社内でルールを徹底的に共有してから試験的に実施していき、介護スタッフも運営者も納得できる環境を作っていくことが大切です。
また、どのようなルールで気持ちよく働けるかは、事業所によって異なるため、介護スタッフの意見を取り入れながら、働きやすい環境を作っていくことがポイントです。
直行直帰制度のメリットを最大化するシステムの紹介
直行直帰制度には、注目するべきメリットもありますが、管理をしていくための注意点も存在します。
考慮するべきポイントにシステムを導入することで、直行直帰制度のメリットが最大限に得られることが期待できます。直行直帰制度にオススメのシステムをご紹介します。
勤怠管理システム
勤怠管理システムとは、スマホやタブレットなどの端末から勤怠管理できるシステムです。持ち歩きできるシステムを使って勤怠できるため、直行直帰制度の働き方でも簡単に打刻することができます。
勤怠管理システムにはさまざまな機能がありますが、なかでもGPS機能がついている勤怠管理システムは、利用者の家に着いた時間や利用者の家から出発した時間がわかるため、都度連絡を取らなくても介護スタッフの行動を確認することができます。
電話やメールで状況を連絡する手間や、事業所での勤務報告の記入などは時間と手間がかかるものなので、忙しい介護スタッフにとっても働く環境が改善されるシステムでもあります。
また、現在展開されている勤怠管理システムのなかには、顔認証で勤怠管理ができるシステムを搭載しているサービスもあります。生体認証なので、IDやパスワードを入力する必要がありません。情報の漏洩の心配が要らないことも顔認証のメリットです。
手間を減らせるだけではなく、安全性も高くなるので、事業所にとっても安心できる機能といえます。
また、打刻したときスタッフの画像が確認できるシステムもあり、もしも介護スタッフの顔色が悪いときにはすぐに気づくことができるなど、離れた場所で働く介護スタッフの体調管理をすることもできるようになります。
難しい操作も要らない機能なので、ITに対する知識が高くない介護スタッフでも、簡単に扱うことができます。
オンラインミーティング
利用者によりよいサービスを提供するためにも、介護スタッフ同士で情報を共有することは欠かせないこと。ですが、直行直帰制度を導入するとコミュニケーションが取りづらくなることが懸念ポイントでもあります。
そんな懸念ポイントを解消できるシステムが、オンラインミーティングです。オンラインミーティングなら、事業所に集まる必要はなく、どこにいてもミーティングに参加することができます。
また、メールや電話と違い、相手の反応を確認できたり、書類を共有できたりと密なコミュニケーションにも期待ができます。
介護スタッフ同士のコミュニケーションが活性化することで社内環境もよくなることが期待できるため、オンラインでも話せるシステム環境を用意しておくことはオススメです。
介護記録システム
介護記録は利用者の個人情報であるため、紛失や関係者以外の目に触れることがないよう守る必要があります。そのため、紙ベースの介護情報は基本的に事業所での記載や閲覧をすることが一般的です。
介護記録システムを導入することで、情報をデータとして端末に取り込むことができるため、スマホやタブレット、パソコンから情報を確認することができます。
訪問先で介護記録の情報を確認したり、訪問介護ケアの情報をすぐにアップしたりと効率よく情報を扱え、離れた場所にいる介護スタッフもリアルタイムで介護記録の閲覧が可能になります。
また、紙で情報を所有するよりも安全性が高いため、セキュリティの面でも介護記録システムの導入はオススメです。
直行直帰制度を活用して働きやすい環境をつくろう
直行直帰制度は、介護スタッフの負担軽減につながるうえ、事業所にとってもコスト削減につながるというメリットがあります。
介護スタッフにとって、働きやすい環境であるかどうかは仕事のモチベーションに直結するため、直行直帰制度の導入は職場の環境づくりの1つとしても有効といえるでしょう。
一方で、直行直帰制度には、介護スタッフの労働状況が不透明になってしまったり、コミュニケーション不足になってしまったりと、トラブルに発展する可能性も潜んでいるため、注意するべき点もあることが懸念される部分です。
システムの導入は、このような懸念されるポイントをカバーできる機能を持ち合わせているため、システムをうまく活用しながら直行直帰制度を導入していくことがオススメです。
注意点をカバーしながら直行直帰制度を取り入れ、働きやすい環境づくりを進めていきましょう。