ヘルパーさんがスマートフォンを自由に操作して自然と慣れる工夫を導入
- 課題
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- ケアの質向上
- ペーパーレス化
- 業務効率化
- 残業時間の削減
導入企業様の情報
利用者人数 | 1027人 | ||
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ヘルパー人数 | 346人 | 最高齢ヘルパーさんのご年齢 | 78歳 |
ICT導入のきっかけについて教えて下さい
事業所数と利用者数が増えてくる中で、紙の保管場所も多くなりペーパーレス化を意識するようになってきたことがきっかけです。また、同時に以下の4点の課題が顕在化されたこともあり、具体的にICT導入推進を本格検討しました。
①管理業務が多いこと(ヘルパーの稼働時間管理把握と集計)
②紙の記録(用紙)が増えていくこと
③記録の訂正業務(手間)が生じること
④特定事業所加算要件のサ責指示の管理・ヘルパーからの報告管理をより効率化すること
介護記録ソフト「Care-Wing」を導入いただいた理由を教えて下さい
他社製品も色々と検討しました。Care-wingは、特に「記録」部分に特化しているシステムかつ現場目線で作られたシステムという点を魅力に感じました。
率直に言って、現場で使いやすそうだったからというのが、最大の理由になります。
システムへのログインが高齢ヘルパーさんでも簡単にでき、記録するのに直感的に操作ができ、操作量も圧倒的に少なかったため採用することにしました。
導入にあたって準備されたこと、工夫されたことはありますか
ヘルパーさんからは、「私にもできるかな?」という不安の声が上がってくるのは事前に予測していました。
そのため、段階的に現場へ導入していく工夫を行いました。
具体的には、最初の1ヶ月間、紙とCare-wingを併用し、この期間は、特にCare-wingの利用ルールを決めずに「何をしても良い=自由に触ってみて=何を書いてもOK」という運用にしました。
その結果、ヘルパーさんが「どこをどう操作したらどのようになるか」を1ヶ月で自発的に慣れてもらうことに成功しました。
また、そもそも「高齢のヘルパーさんが使いこなせないであろう」ということを想定して、サ責による個別研修も行いました。
まずは説明会を設け、使う機能を制限することで抵抗感や反対の声を減らし、慣れてきた頃に「付加機能を使用できるようにする」といった段階的な運用フローを用意することで現場全体に浸透していきました。
導入してよかったことがあれば教えて下さい
私たちにとって、主に以下5点がCare-wingを導入してよかったと実感している点です。
①ヘルパーの管理業務(シフト・実績等)が飛躍的にしやすくなったこと
②登録ヘルパーの賃金計算が効率的になったこと
③大幅なコスト削減につながったこと
④特定事業所加算の「指示・報告」が効率的に行えるようになったこと
⑤ヘルパーが、事業所に頻繁に立ち寄る必要がなくなったこと
上記のうち、特に③に関して、以前は記録用紙を事務員がチェックする体制をとっていましたが、事務員ナシでも業務ができる体制へ移行させることで、事務コストを月間で約40万円削減することができました。
また、紙の記録用紙が必要なくなりましたので年間で約15万円削減することができました。目に見えない管理コストを削減できたこともあり、当社にとってはCare-wingの導入費用を大幅に上回る効果を実現できています。
コスト削減や業務効率化以外の良い影響もあります。
Care-wingでは、正確な入退室時間が把握できますので、利用者様からの「まだ来ない」「遅く来て早く帰る」といった訪問時間に対するご相談やご報告の際に、客観的な時間をベースに対応しやすくなりました。
シフト漏れ(訪問をヘルパーさんが忘れてしまった場合)の際にも、ご利用者様からクレームをいただく前に、リアルタイムでヘルパーさんのサービス実施状況を把握できるため、その日のうちにフォロー対応をすることができます。
そういった対応を行うことで、社外のケアマネさんやご利用者様から良い評価をいただけることもあり、Care-wingの価値を感じています。
当初は、利用者様の前でスマートフォンを操作すること自体が懸念材料でしたが、ご利用者様との契約段階で、スマートフォンを活用し業務管理していることを伝えた結果、ご利用者様との間でトラブルになったことはありませんでした。
今ではスマートフォン自体を自然に使用できるようになったため、薬の検索や質問に対するインターネット検索等を利用者宅から即座に行いやすい環境になりました。
ICTの導入に躊躇されている方へ一言お願いします
導入する際の手間やコストは確かにあると思いますが、それを超えるメリットや費用対効果があると私たちは自信をもって言えます。
導入当初の1ヵ月間は困惑や不満などの声が上がるかもしれませんが、3ヶ月も使用すると、「(こんな便利なものを)使用しないこと自体が考えられない」というスタッフが増えてきます。
是非、3ヶ月間は先々のメリットをイメージしつつ、活用してみていただきたいです。