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業務時間を削減!介護現場に利用者請求システムを導入するメリット
介護事業所では利用者に様々なサービスを実施しますが、毎月その費用を計算して利用者請求金額を請求する必要があります。ただ、介護業界では利用者によって実施するサービスが異なっていたり、予定が変更して費用が変わったりすることも少なくありません。
そのため、利用者請求の事務処理にはかなりの時間がかかります。そこでこの記事では、介護費用の利用者請求の仕組みを解説したうえで、時間コストを削減することに有効な利用者請求システムについて、具体的にどういったシーンで力を発揮するのかをご紹介します。
介護費用の利用者請求の仕組み
前述したように介護事業所では入所者に提供したサービスに応じて利用者請求額を計算しますが、発生した全ての金額を利用者に請求するわけではありません。
介護事業所では法律に従い最終的に利用者に請求する金額を決定する必要があります。そこでここからは、介護費用の利用者請求の仕組みを再確認していきます。
利用者請求する介護費用が決まるまでの手順
介護事業所が利用者請求する介護費用を決めるためには、主に以下の手順を踏む必要があります。
- 利用者に提供したサービス内容を元に介護費用を計算する
- 国民健康保険団体連合(以降、国保連合会)に介護給付費を請求する
- 利用者に介護費用の原則1割(所得によっては2・3割)の請求書を出す
- 国保連合会から支払いを受ける
利用者が介護サービスを利用した場合、全額支払いが発生するわけではなく原則1割、所得によっては2・3割の支払いが必要です。残りの9割(または8・7割)は、国保連合会に介護給付費として請求することになります。
このように、介護費用は全額を利用者に請求するわけではないので、介護事業所では利用者に請求する金額と国保連合会に請求する金額の両方を計算しなければいけません。また、介護費用については利用者ごとに実施したサービスが異なることも多く、それぞれ計算が必要なため事務作業が増大します。
利用者請求システムで具体的にどう変わる?
ここまで説明してきたように介護事業所では毎月利用者請求金額を計算しなければならない、かつ、その作業は複雑で多くの時間がかかります。事務作業の時間はもちろん、計算ミスも許されないためスタッフにかかる負担は大きいです。
そんな現状を改善するには、利用者請求システムを導入するのがおすすめです。ただICTに詳しくない場合「利用者請求システムを導入することで、どういったシーンでの業務時間が削減できるのかわからない」という方もいるでしょう。
そこでここからは、介護事業所に利用者請求システムを導入するとどういったシーンで業務時間を削減できるのか、例を出していきます。
ダブルチェックの時間を削減
月末月初などに請求処理に誤りがないか、現場のスタッフが2人がかりでダブルチェックを行っている事業所もあるでしょう。
こういった場合、システムを導入するとデータを入力している段階で間違いが発生すると、エラー表示などで入力の不備であることを知らせてくれる機能があったりします。
※システムだけで判断できない内容もあり
ダブルチェックの必要性がなくなったり、チェックするべき項目を減らしたりすることで、時間を削減することができます。
請求データの作成時間を削減
介護記録にもシステムを導入しデータ化すれば、報告資料を作成する時間も削減できます。また紙から請求データを作成するための入力作業がなくなるかつ、請求データも自動で作成できるため、素早い請求データの作成が実現できます。
利用者への請求に関する時間を削減
利用者に費用を請求する際、請求金額を手入力して集金代行サービスや銀行口座からの引き落としを行っていませんか?
その場合、請求システムを活用すれば、作成した請求データから請求金額を各フォーマットにあった形で出力し、それをそのまま集金代行サービスなどにアップロードが可能となります。
そうすることで請求金額の手入力の作業時間を削減することができるだけではなく、手入力によるミスを防ぐことにも役立ちます。
介護事業所に導入する利用者請求システムの選び方
利用者請求システムがどういったシーンで業務時間削減に役立つのか紹介してきました。具体的なイメージをもてたことで、導入に向けて興味がわいてきた方もいると思います。
そこで導入する利用者請求システムを決める際に、必要なチェックポイントも紹介します。
【チェックポイント】
- 機能性や操作性が充実している
- セキュリティがしっかりしている
- サポート体制が充実している
- 機能性や操作性が充実している
まず基本となるのはシステムの機能性や操作性です。請求書作成のしやすさはもちろん、請求書の計算ミスチェック機能や利用者の利用サービス管理機能など必要な機能が揃っていることが大前提といえます。
また、業務効率をアップさせることを考えれば、操作性も重視すべきです。利用者請求システムの中にはパソコンだけではなくタブレットで操作できるものもあるので、スタッフが使い慣れている端末で使えることも条件になります。
セキュリティがしっかりしている
さらに、セキュリティの高さも重要です。利用者請求システムでは、利用者の個人情報やプライバシーにかかわる情報を扱うことも多く、情報漏洩に注意が必要になります。
介護事業所でパソコンなどのセキュリティ対策はもちろん、利用者請求システムを提供している業者がしっかりセキュリティ対策をしているかどうかチェックしましょう。
サポート体制が充実している
利用者請求システムの中には、介護費用の計算などに疑問がある場合にヘルプサポートが受けられるものがあります。
システムを導入してすぐの段階では使い勝手が分からなくて困ることもあると思いますが、サポート体制がしっかりしていればすぐに問い合わせをすることが可能です。
特に電話サポート以外に訪問サポートやWebサポートなど、問い合わせをしたいときにすぐ回答してくれるサービスであれば信頼して利用できますよね。以下の項目でも解説しますが、サポート体制が充実しているシステムを導入するのがおすすめです。
まとめ
介護現場では日々様々な事務作業があり、利用者請求だけに時間をかけるわけにはいきません。そのため、どれだけ時間を有効に使い効率よく仕事を進めるかを検討することが大事です。
今回ご紹介した利用者請求システムの利用シーンや、システム選定のチェックポイントなど参考にしつつ、事業所内の事務作業を見直してみてください。そのうえで、改善するためにシステム導入を検討してみてはいかがでしょうか。